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エチオピア産オパール (ハイドロフェン効果)

エチオピアンオパール

ここ数年、広くマーケットに出るようになった"エチオピア産"のオパール。透明感のある遊色と、お値段のお手頃さで、とてもポピュラーなオパールのひとつになりました。

そんなエチオピア産オパールについて実験をして、その独特の特徴とお手入れの方法について調べてみました。


エチオピアオパールの特徴のひとつに"ハイドロフェン(Hydrophane)"と呼ばれるものがあります。
ギリシャ語の"hydro(水)"と"phane(現象の理由)"の2語をあわせたもので、意味はその言葉通り「水が原因でこうなるんだよ」くらいの感じでしょうか。つまり、吸水性が高く、お水を吸い込む性質があるということです。
まずは、そのハイドロフェンをご紹介します。


ハイドロフェンオパール

上の写真は同じエチオピア産オパールを撮影したものです。左が水道水につける前、右が約8分間つけたあとの姿です。あきらかに、その色合い、透明感に違いがあります。元は白っぽいホワイトオパールのような色合いが、水につけることによって透明感の高いメキシコ産オパールと同じような色合いになっているのがお分りいただけると思います。

これがハイドロフェンと呼ばれる、この種類のオパールの大きな特徴です
この色合いの大きな変化から、"カメレオンオパール"とか、"マジックオパール"と呼ばれて、市場に出回っていたりもします。

次は動画でご覧いただきます

白っぽい色が透明になっていくにつれ、オパールの周りに気泡が出てくるのがご覧いただけると思います。
これはオパールに水がしみ込んでいく代わりに、中の空気が押し出されてくることを現しています。

また、水につける前と後のオパールの重さは、浸ける前が8.27ct、後が8.4ctと0.13ct(0.026グラム)増加しました。

どんなオパールにもとても小さな穴が開いていますが、ハイドロフェンオパールはそのサイズがより大きく、そのために強い吸水性を持っているのです。

水が入りやすいということは、出やすいということ。
実際、このオパールも半日もしないうちに、元の白っぽい色合いに戻りました。

このまわりの環境に影響されやすい性質が、このオパールの美しさ、珍しさとともに、残念ながら不安定さにつながっています。
ひとつは乾燥にたいへん弱いという性質です

そしてもうひとつ。もし、この水が水道水のように透明でなく色が付いた水だったら?

その点を実験で確かめてみましょう。


※この実験はブログからの転載です。よりくわしい詳細はブログ記事『ハイドロフェン効果』をご覧になってください。