”2021年12月17日以降、あるいはワクチン接種者の割合が80%を超えた時点で、これまで施行してきた様々な規制を解除する”
自宅のあるオーストラリア、クイーンズランド州は、新型コロナワクチンの接種についてこのように発表をしました。
これまでイベントや飲食店をはじめ、様々なところで設けられていた人数制限を解除し、コロナ以前の状態に戻すということ。
そして、他州や他国からの入州者への制限や隔離を緩和するということです。
これは日本でも同様な解除されてきましたので、クイーンズランド州に住むオーストラリア国民や居住者にとりうれしいニュースのはずです。
ただ、この発表に付随した新たな規制策が物議をかもしています。
それは、
” ワクチン未接種者に対して、行動制限を課す “
というものです。
ワクチンを接種終了していない人は、これまで人数制限の課せられていた施設やイベントに入場することができないだけでなく、そこで働くこともできない。
病院や介護施設、レストランやカフェ、パブ、ホテル、そして映画やコンサートなどの各種イベントで働くためには、ワクチンを打たなければならないことになります。
飲食店やホテルなどの多いゴールドコーストでは、そこで働く多くの人たちに「仕事を続けるのであればワクチン打て」と言っているのと同じことです。
ワクチン接種反対でもありませんし、私自身もすでに2回の接種を終えていますが、今回のクイーンズランド州政府の方針には疑問しかありません。
私の周囲にもワクチンを打たない選択をしている人もいます。
ネット上で騒がれている一種の “ 陰謀説 ” を信じているわけではありませんが、接種するかしないかは、それぞれ個人の判断で決めればよい、決めるべきだと思います。
強制される、無理強いされるのが大きらいなオーストラリア人。
素直な国民の多い日本でさえ、同じような制限の実行は大きな騒ぎとなるはず。
もちろんオーストラリアでもデモなどの抗議行動が行われているようです。
昨日までのクイーンズランド州の接種率は 68.8%(日本は74.5%)。
今回の発表で、打つつもりのなかった人たちが、仕事を失わないために仕方なく、接種することになるでしょうから、12月17日よりも制限開始が前倒しになるかもしれません。
もし、自分がオーストラリアで対象の仕事に就いていたとしたら、” 一日でも早く打たなければ ” と焦ることになるのは想像に難いことではありません。
ワクチンを接種させることで、感染者が増えた時に医療体制を守る。
政府はそう訴えています。
個人の自由を大切にするのか?
それとも社会を守るために個を抑えるのか?
一日でも早く州境、国境を開きたい、開いてほしいのは山々です。
でも、今回のワクチン(ほぼ)強制化については、首をひねらざるを得ません。
オーストラリアらしくない?
オーストラリアらしい?
皆さん、どう思われますか?
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