オーストラリアの北東部、ケアンズのあたりに大型の台風が発生しています。
“100年に一度”くらいの大型台風(オーストラリアではトロピカルサイクロンと呼びます)が、日本からも観光で多くの方が訪れるケアンズ付近に発生しています。
最大風速が時速290km以上。そのサイズといったら、日本列島がすっぽり納まってしまうような大きなものです。
以前、オーストラリアには地震が無いというお話をしましたが、やはり自然の驚異はそれだけではありません。
特にケアンズやダーウィンといった北部は、台風や、大雨による洪水がかなり頻繁に発生します。
その中でも今回の台風 Larry(日本のように○号、ではなくオーストラリアでは名前を付けます)は、ここ数十年無かったような大型。
TVのニュースを見ると、大きな木が根元から倒れていたり、家の屋根が吹き飛んでいたりと、その風の強烈さを見せ付けられます。すでに数十名の方が怪我をし、何人か行方不明になっているようです。大きな被害が出ないよう祈るのみです。
今から15年ほど前、私がケアンズに住んでいた頃、やはり大きな台風が来たことがありました。雨はそれほどでもないのですが、やはり風の猛烈さを今でも憶えています。
当時、オパール店に勤めていたのですが、当然店を開けることはできずその日は閉店としスタッフは自宅待機となったのです。しかしオーストラリア人の店長と私の2人は店を守るため、街路樹がそこら中に倒れている中、店にやってきました。
ガムテープを使ってガラスに“×”をし、万が一のために商品を店の奥に移動させ、一通りの備えを済ませた頃、隣の店の店主(そこもオパール店)がガムテープを貸してくれとやって来ました。
“困っている時はお互い様”精神で貸してあげたのですが、その後、そのことを知った店長は、『なんで貸してやるんだ』と少々憤慨気味。
『別に隣なんてどうなっても良いじゃないか』、『ライバルに手を差し伸べてやる必用は無い』等々。まったく納得できないという店長の表情が、猛烈な風とともに記憶に深く残っています。
商売の厳しさ(?)を教えられた出来事のひとつでした。
ここゴールドコーストは雲は多めですが、今日も晴れています。