今日はオパールじゃなくって、エ・メ・ラ・ル・ド、、、です。
以前もちょっとご紹介しましたが、オーストラリアで採掘されていた、とっても珍しいエメラルドです。
エメラルドと言えば “ コロンビア ” !
宝石好きならご存じの通り。
でも、
ミネラル界隈の通さんたちの間では、その稀少性ゆえにたいへん人気のエメラルドです。
そう、希少性ゆえ、なかなか現物にお目にかかれずモヤモヤしてるのも通さんたちです。
ゴールドコーストから車で5時間ほど、ブラックオパールの産地ライトニングリッジまでの途中にあるTorringtonというエリアで採掘されていました。
1967年に発見され、1969年から本格的な採掘が始まり、2000年ころにはほとん掘りつくされて現在に至っています。
Torringtonというエリアは、サファイアやジルコンなどが採掘されているエリアの一角で、現在でも鉱物好きを引き付ける場所ではありますが、エメラルドに関してはほぼ採り尽くしてしまったようです。
今回、ご紹介しているのも、知り合いの研磨士が1981年に採掘したもの。
彼曰く、「これで最後だよ」とのこと。
もう手に入らないという稀少性もさることながら、その表情がとても魅力的。
別名 “ Barcode(バーコード)” Emeraldと呼ばれるように、結晶に走るグリーンの帯が特徴。
いくつか研磨してみました。
内包物と内部の傷の多さは、エメラルド特有の表情です。
通常はオイルの含侵処理を施す等で、内部の傷などを目立たなく、そして色を濃く見えるように処理をされます。
そうした処理をされていない、このエメラルド本来の色は、とても明るい新芽色。
不定形に研磨をしてみると、そのバーコードが美しい表情を見せてくれます。
エメラルドという宝石として考えると、トップクラスとは言い難い Torrington Emerald。
でも、その表情の豊かさ個性は、とっても魅力的です。
ミネラルショーなどでご紹介してますので、是非見に来てください。
冬の終わりもすぐそこまで。早咲きの桜も満開です。
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