ここのところオーストラリアで話題になっているオパールをご紹介します。
と言っても、宝石のオパールではなく“ガソリン”。
British Petroleum (BP)が約一年前から販売しているガソリンの商品名です。
一般の無鉛ガソリンに比べ、ベンゼンなどの芳香性物質が少なく身体に良いそうです。
オーストラリアでも、内陸部の辺境地で暮らす人たちの間で、Petrol sniffing (ガソリンを吸引する行為))が問題になっています。
ガソリンを吸引して、ようするに“ハイ”な状態を楽しむ若者たち。
その結果として、死に至ってしまったり、障害を持ってしまう若者たちが後を絶たない状況。
特に原住民アボリジニの人たちの社会に蔓延している、悪しき習慣。
この悪癖を何とかするべく登場したのが“Opal Fuel”。
ツンと来る刺激臭が少ないため、吸引しようという誘惑を起こさせない。
そんな売り文句がついています。
こうした問題をかかえる地域のガソリンステーションでは、この“Opal Fuel”のみ販売するように政府が規制を始めているとか。
ですが、一方ではこの“身体に優しい”ガソリンが、車には優しくなく、故障の原因になっていると主張する人たちもいて、いろいろな議論がなされています。
規制好きのオーストラリアの政府やお役所。
何でも規則を作って縛っていこうとするやり方も疑問ですが、それよりももっと根本的なところで“Petrol sniffing”に対処しなければならないのではないか?
そう思ったりもします。
働かなくても国の援助で生活していけるアボリジニの人たち。
過保護な状態が意欲を失わせ、アルコール中毒をはじめ、いろいろな問題を惹起してしまっている現状。
オーストラリアにも影の部分があります。
雲が多めですが、今のところは晴れ間のあるゴールドコーストです