あまり知られていないことですが、速度制限の無い道路がオーストラリアにもあります。
制限速度が無い、というと多くの方はドイツのアウトバーンを思い浮かべられるでしょう。
アウトバーンほど有名ではありませんが、オーストラリアにも制限の無い、“ぶっ飛ばし放題”の道路があります。
オーストラリアを南北に貫く Stuart Highway。
北はノーザンテリトリー(北部準州)の首都ダーウィンを出発点に、エイヤーズロックで有名なアリススプリングスを抜け、南オーストラリアのポートオーガスタまで、2,800キロにおよぶ長大不毛なハイウエイです。
人口がほとんど都市部に偏っているノーザンテリトリーでは、郊外の主要道路には制限速度はありません。
街中ではもちろん速度制限されていますが、一歩街を抜け、人の住まない“Out Back”へ出れば、何キロで走ってもかまわないんです。
もちろん早く走れば、いったん事故となると大きなものになってしまいます。
1994年に、このStuart Highwayで行われた“CannonBall Run”。
日本人ドライバーの運転するフェラーリが事故を起こし、4名もの人が亡くなってしまったのを憶えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
こうした死亡事故を減らすため、最近政府が発表した制限速度の導入策。
これまで無制限だった主要道路には時速130キロ、その他の道路には時速110キロの制限を課していくようです。
ここまで聞くと最もな話なのですが、何事も素直には進まないオーストラリア。
当然反対するグループが現われます。
反対勢力の言い分は、、、、
事故が起きるのは速度のせいではなく、道路や路肩の幅が狭いからだ。たとえ制限速度をもうけても事故は減らない。
というもの。
都市部の道路のように利用者が多くいる道路ではないため、確かに路面状態や路肩の状態は良いものではありません。
もともとそんなにお金をかけるべき道路ではないと思いますし。
はたまた、こんな話も。
Out Backを走る、オーストラリア貨物輸送の担い手“Road Train”。
日本では考えられないくらい、長~いトラックが走っています。
トレーラーを3~4台引っ張るその全長は、最大で55メートル。
まさに道路の列車。
このロードトレインの制限速度が100キロ。
速度100キロで走る55メートルのロードトレインを安全に追い越すためには、ぶっ飛ばすことが大事。
そんな主張も出てきました。
それぞれの話を聞くと、どれもうなずける点があります。
さぁ、結末はどのようにつくのでしょう???
今日は曇り空のゴールドコーストです。
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