やっぱり気になるんですね。
今回の“プライベートセール”で皆さんとお話して、あらためて感じたことがありました。
それは、天然ゆえに持っているオパールそれぞれの個性についてです。
お好みの色合い、表情、そしてサイズのオパールを見つけていただき、最後に皆さんが気になさるのはやはり裏面の傷や砂、そしてポッチライン等など。
ご自分のものにする前に、表はもちろん、裏も横もじっくり見ていただき、そのオパールの持つすべてを納得することはとても大事なことです。
ブラックオパールやボルダーオパールの評価の中で、表の宝石面に影響を与えない裏面の砂などはそれほど重要視されません。
工場の、あるいは実験室の中で造られていくものと違い、数百万年の時の流れの中で、いろいろな時代を経て創造される天然のオパールには、宝石としてみた時、必ずといって良いほどマイナスの部分、短所が存在します。
そう、本当に完璧なものなど存在しないのです。
もともと“完璧”というのは何を指すのか、それも見る人により様々だと思います。
赤斑が表現されないオパールはダメ、という方がいらしゃるように、逆にそれが嫌いな方もいらしゃいます。
ブラックオパールの裏面に時おり残っている砂などの部分。これはまさしく天然の証です。
長い年月、そのオパールの成長を見守ってきた大切な部分です。
また、母岩(ポッチ)がオパール層に浸潤して線のように見えるポッチラインも、それがあるからこそ、そのオパールの遊色に個性をもたらせてくれているのかもしれません。
もちろん価値が、そしてお値段が高くなればなるほど、そうしたマイナスの部分、短所は少なくなってきますが、それでもまったく文句のつけようのないものは存在しません。
それぞれの石が持つ短所も含めて気にって入っていただき、ほれ込んでいただければ、こんなにうれしいことはありません。
人間だって一緒。
“あばたもえくぼ”って言うじゃありませんか。
今日もちょっと涼しい感じのゴールドコーストです。