いつも頭を悩ませるのがペアーストーンです。
ひとつひとつの石が、異なった顔、そして表情を持つオパール。
特にブラックオパールやボルダーオパールの個性は、他の宝石にはない魅力があります。
でも、そんな魅力ゆえとても苦労させられるのが、オパール同士のマッチング。
2月にご紹介したブレスレットももちろんですが、もっとたいへんなのがイヤリングやカフス用のペアを組む時です。
ブレスレットの場合は、それほどサイズ的には大きな石ではなく、それぞれが1ctを超えることはまずありません。
ですが、イヤリングなどの場合、ある程度大振りなサイズをお好みになる方も多くいらしゃいます。
1ctを超えるようなブラックオパールで、ペアを組む時の苦労。
わかってください。
写真のペアは、ともに9.3×7.5mm の大振りサイズ。
見比べてしまえば、もちろん表情に違いはありますが、地色や遊色がとても良く似ているオパールです。
5mm以下の石でさえ、ペアを組むには数十から数百の石を見比べ、サイズ、形、そして色合いを合わせて行きます。
そんな作業をしていると、いくら好きなオパールでも“投げ出してしまいたい”、そんな気持ちがちらほらと。
同じ鉱区、同じ原石から磨き上げられたものでも、瓜二つなオパールはなかなかありません。
写真を見て「あんまり揃ってないじゃん」なんて言わないでください。
2つのオパール。
真横に並べると違いが見えてしまいますが、ある程度離して見ていただければ、これは立派なペアです(自画自賛)。
人間の耳は隣同士、くっついてないですからね。
って言うか、これで勘弁してください!
今日も素晴らしい空が広がっています。