宝石屋に欠かせない道具がこの“ルーペ”。
とても安価なものから、とびっきりの高額品まで、その質によってお値段も様々です。宝石好きの皆さんであれば、持っていらっしゃる方も少なくないはずです。
でも、使い方、間違えてませんか?
宝石を手に取ったと思ったら、いきなりルーペを取り出し、熱心に覗き込んでいる方。
そんな人を見ると、
「宝石わかってないな。」
「まったく、これだから、、、。」
「ふんッ」
そっぽ向きたくなっちゃいます。
人それぞれの宝石の楽しみ方はありますが、それにしても、、、、ねえ。
ルーペは宝石の欠点を探すための道具。
美しさを見る、長所を引き出すための道具ではありません。
まずはご自分の目で、肉眼で、その宝石全体の美しさを見るのが正解。
充分にその個性を堪能した後、ここでルーペの出番です。
ルーペを使うことで、内包物を見ることができます。隠れた傷を見つけることができます。
内包物の特徴で、その宝石の素性がわかります。
隠れた傷を見つけることで、その宝石の将来が見えます。
特にブラックオパールやボルダーオパールの表情は、ルーペではわかりません。
遠目に見ることで、その素晴らしさを、表情の豊かさを、見出すことができるものです。
あたかも美術館で絵画を鑑賞するように、オパールを持った手を精一杯目の前に伸ばして見てください。
これまで見えてこなかった景色が浮かんでくるはずです。
見えてきましたか?
今日も空が高い、快晴のゴールドコーストです。