ジュエリーデザイナーと呼ばれる人たち。
いろんな人がいますよ。
羽賀研二さんの話題で、良くも悪くもデザイナーという職業にスポットが当たっているようですね。
私もこれまで、「ジュエリーデザイナー」と称する多くの人といっしょに仕事をしてきました。
そもそも「デザイナー」といっても国家資格がある訳でもなく、何らかの免許や認定審査がある訳でもない職種ですから、個性や経験はもちろん、その技量にもずいぶん幅があります。
そんな「デザイナー」を大雑把に分類してみると、3タイプに分かれるような気がします。
一番目はデザインから製作まで、全てをこなしてしまうマルチタレントの持ち主。
職人さんがデザインまで手がけるようになった、そんなパターンのデザイナーさんで、制作・加工の知識も豊富ですから、デザインと仕上がったもののギャップが一番少ないのが長所。
二番目はデザイン画を描いて、製作は他の職人さんに依頼するタイプ。
このタイプのデザイナーさんが最も多いかと思いますが、専門学校等を出られて、しっかりと基礎の勉強をし、あとは自分の才能、ひらめきで勝負している方々。
三番目がデザイン画も描かない(描けない?)、そんなタイプ。
ほとんどがその人のネームバリューのみの、そう芸能人の方々。
聞いた話によると、芸能人をデザイナーとして売り出し、一種のブランドとしてマーケッティングをしていく場合、名前だけを貸し、商品のデザインはもちろん、自分のデザインとして世に出る宝飾品を展示会当日まで見ることも無い人もいれば、業者さんの方でデザインをいくつか用意し、その中から選ぶことはする人、はたまた本当にラフスケッチでご自分の感性を表現する人まで、芸能人デザイナーの方も様々なようです。
芸能人デザイナーだからといって、全てを否定することはできませんが、展示会に顧客を呼ぶための単なる看板になっている方々は、もはや「デザイナー」とは呼ぶことはできません。
持って生まれた感性。
それを表現する力。
そして宝石や、金・プラチナなどの素材の知識。
このどれひとつが欠けても、デザイナーとしては失格です。
今日も青空のゴールドコーストです