俗に「クリーンフェイス」と呼ばれるボルダーオパール。
「母岩(鉄鉱石)が宝石面にまったく出ていない」ということ。
昔はそれほど珍しくなかったのに ・ ・ ・ 。
ここ数年、ちょっとしたバブル的な好況のオーストラリア不動産市場。
年々上がる価格、そしてニョキニョキ建てられる高層住宅。
そんな市場を扇動する不動産屋さんの決まり文句がこれ。
「The Best Time To Buy Is Yesterday!」。
不動産を購入する最高の時期は“昨日”。
つまり、一日でも早く、思い立ったらその日のうちに、すぐ買っときなさい、くらいの売り文句です。
確かに毎年上がり続ける価格を見ていると、「あぁ、あの時買っておけば ・ ・ ・ 。」なんてため息も。
そんな不動産屋さんじゃないですが、今日の写真のような“クリーンフェイス”なボルダーオパールも、「あぁ、 ・ ・ ・ 。」な感じ。
ブラックオパール、ボルダーオパールともに採掘量の激減とそれに相反する需要の増加で、価格はずいぶん上がってきました。
その中でもクリーンフェイスなボルダーオパールは、ここ15年ほどで価値がもっとも上昇したオパールではないでしょうか。
15年前ボルダーオパールといえば、ある程度サイズが大きく、グリーンやブルー単色でもフラッシュの美しい、そしてもちろん母岩が表面に出ていない、そんな表現があてはまるものだったような気がします。
その当時、日本のマーケットではブラックオパールのみが珍重され、ボルダーオパールはあくまでもその代替品。
当然、価格もブラックオパールよりは安く、大きさの必要な帯留めやブローチ製作に当てられていたような。
ところが現在の状況はとんでもない!
ある程度のサイズを持ったクリーンフェイスが激減し、そしてボルダーオパール自体の魅力に気がついたマーケットの需要激増で、ブラックオパールと何ら代わらない価値、価格を持つ宝石へ大躍進。
アノ頃は当たり前だったクリーンフェイス。
今やなかなか手に入れることが困難。
「あの時もっと買っておけば良かった ・ ・ ・ 。」
後悔先に立たず。
これから先、15年後はどうなっているのやら?
そこらじゅうにアンテナ張り巡らせて、上質なもの、そして美しいもの、探しておかないと。
そう自分自身に言い聞かせるこの頃です。
今日も快晴、秋晴れのゴールドコーストです。