特に何かの形をしているわけではなくとも、この写真のようなオパールは“Opal Carving (Carving = 彫刻)”と呼んでいます。
熟練した職人の手で磨かれたその姿は、定型のオパールとはまた違った魅力を見せてくれます。
最初から「こんな形にしよう!」なんて考えて磨くわけではありません。
せっかくの貴重な原石。
どこまで、どれだけ遊色を残し、表現させることができるか?
それが最初で最大の目的。
ファセットカットにされるダイヤモンドやサファイアなどの宝石と違い、形に対する自由度はオパールのほうが上です。
先回ご紹介した“ワライカワセミ”もそうですが、自然が創り出したオパール原石と、遊色部分を無駄にしない研磨職人の判断とのコラボレーションの結果なのです。
写真のオパール、赤斑が全面に流れ、その間を明るいグリーンが点在する。
まるで秋の紅葉を迎えた山のよう。
見る角度によって色合も表情も異なる、そんな個性的なブラックオパールです。
気持ちの良い空。快晴のゴールドコーストです。