「鉱山まで行ければそこで買うんだけどねぇ。」とか、「鉱山で買ったほうが安いんでしょ?」
そんなことおっしゃる方が時おりいらっしゃいます。
本当に鉱山で買うと安いのか?
どう思われます?
初めに答えちゃいましょう。
答えは、
「NO!」、「否!」、「いいえ!」、です。
例えばブラックオパールの産地“ライトニングリッジ”でも、訪れる観光客向けにオパールを販売しているところはもちろんあります。
店を構えている人もいれば、写真のように自宅の軒先で売っている人も。
さて、皆さんがそんなお店や軒に出向かれたとします。
そこで目にするのは、ほとんどが低品質な天然オパールか、あるいはトリプレットやダブレットなどの貼りあわせ。
上質のオパールはいつまでもライトニングリッジにはとどまらず、あっという間に業者の手に渡り、カットされ、磨かれ、そして鉱山からはるか離れたところで皆さんの目に触れることとなります。
それからお値段。
何てったってマイナーはガメツイ人ばかりです。
“ガメツイ”というのは適切な言葉ではないかも知れません。
でも、高騰する採掘経費をまかない、自分で掘った、それこそ血と汗のたまものを手放す、ついつい欲が出るのは当たり前。
そこで、皆さんが観光客で業者ではないとわかると、ついついお値段も吹っかけたくなる、そんな気持わかってあげてください。
磨かれたオパールではなく、原石を、それもある程度の量をまとめて買うのであれば、掘り出し物に出会うこともあるかもしれませんが、ひとつふたつ買うのであればそういうことはほぼ皆無。
もちろんコレまでもご紹介してきたように、イロイロ雑多な人間が集まる欲望の世界。
悪いことたくらむヤツも。
特に“ギリシャ人”。
ギリシャ人に恨みはありませんが、オパールの世界でも、サファイアの世界でも、なぜか評判が悪く、嫌われちゃってるのはギリシャ人。
商売に対して、お金に対して貪欲すぎるのか?
悪いヤツ ⇒ ギリシャ人
そんな方程式も成り立っちゃうくらい (この逆、ギリシャ人 ⇒ 悪いヤツは成り立ちませんよ)。
そんなこんな、いろいろ理由は挙げられますが、鉱山に行っても決して“良いものを、とてもお安く、破格値で買える”なんてことありません。
どんな宝石でも同じでしょう。
掘る人、磨く人、売る人、それぞれが何らかの価値をその宝石に付加することにより、より美しく素晴らしいものになっていく、それが宝石です。
ちなみに写真のお爺ちゃんは悪い人ではありません。
今日は大荒れの天気です。