過去、何年も続いたゴールドコーストの不動産ブーム。
そろそろ終焉の声も聞かれるこの頃ですが、先週明らかになったひとつの事件が、確実にひとつの区切りになるのは間違いなさそうです。
ゴールドコーストに2年くらい前以前にいらっしゃった方であれば、“Raptis (ラプティス)”という響きに覚えがあるのでは?
現在は取り壊され、再開発中ですが、“Raptis Plaza (ラプティス プラザ)”というショッピングコンプレックスがサーファーズ・パラダイスの中心にありました。
この“Raptis”というのは、ゴールドコーストを中心に事業を展開してきた開発業者の社名、そして創業者の名前。
サーファーズ・パラダイスはこの会社に所有されているんじゃないか?そんな風に思っちゃうくらい、たくさんのビルを建て、ホテルを所有していました。
ゴールドコーストインターナショナルホテルも、シェラトンミラージュもRaptisのもの。
シェブロンルネッサンスも、弊社の直営店が入っている ザ・フォーラムもこの会社の手で開発されたものです。
街中には、自社で開発した不動産を販売する店も持ち、“Raptis”という文字はいたるところで目にすることが出来ます。
そんな良くも悪くも、この街の発展に寄与してきた会社。
先週、債務超過が発表され、管財人の管理することとなり、証券取引所から取引停止が発表され、建築中の不動産を差し押さえられ ・ ・ ・ ・ 、 もうほとんど倒産寸前の状態に。
現在開発中の物件で働く工事関係者や、返済のために売りに出されたシェラトンミラージュの従業員たちは大騒ぎ。
創業者であり、代表であるRaptisさん個人の家や資産も売りに出されたようですが、はたして借金を返済して、またこの街の名士として登場できるのか?
疑問です。
負債の総額が、600億円とも、1000億円とも言われ、ずっと株主や市場に負債を隠してきたその体質も問題。
サーファーズ・パラダイスの真ん中で建設中のヒルトンホテル。
これもRaptis。
どうなるんでしょうか?
これまでの30年間、ゴールドコーストの不動産市場を作り上げてきた、そしてブームを牽引してきた会社の破綻。
時代は変りつつあります。
良い天気のゴールドコーストです。