見方を変えれば 。。。

Captain Arthur Phillip

今日はオーストラリアの建国記念日、Australia Day。
大英帝国からやって来たアーサー・フィリップという人が率いる最初の移民団がシドニーに上陸した、そんな記念すべき日、です。
でも、、、
見方を変えてみると・・・。


確かに、それ以降オーストラリアと呼ばれるようになったこの国に移住してきた人たちにとっては、良い意味での記念日なのかもしれません。
でも、もともとこの大陸に住んでいたアボリジニなど、原住民にとってはまったく逆のお話。
どこの誰かもわからない、服装も、言葉も、習慣もまったく違う人々がやって来て、勝手に「オレのもんだ!!」と宣言したんですから。
その後の歴史を考えれば、彼ら原住民にとり“災難の始まった”、そんな日。
オーストラリアデイにあたり、このあたりを議論する必要があると訴えるアボリジニの人たちがいるのも当然。
彼らにとり、1月26日は“自分たちの世界が崩壊した日”、あるいは“侵略が始まった日”。
1月26日は、Australia Dayではなく、Invasion Day(侵略記念日)。
アボリジニたちから見れば、まったくそのとおりです。
そこで彼らが主張してきたのが、1月26日という日付を変更して、全てのオーストラリア国民が心から祝うことの出きる、より適切な日をAustralia Dayとする、そんな提案。
これだけ混沌とした民族構成の国で、全員が祝うことのできる、どこからも文句の出ない記念日を探すのはたいへんそうですが、私もアボリジニの人々の考えに同調してしまいます。
もともと植民地だった国々の多くは、宗主国から独立した日を建国の日と定めていますが、その多くは原住民がマジョリティを占める国々。
アメリカのように独立戦争をしたわけでもなく、いまでもイギリスと結びつきのあるオーストラリア。
いったいどの日が良いのでしょうか?

写真は英雄アーサー・フィリップ。
アボリジニからすれば侵略者。。。

陽射しが強烈なゴールドコーストです。


お帰りの前に、
クリック一押しお願いします。


関連する記事

  • コパイ追記 。。。
    コパイ追記 。。。 
    先日“コパイ”について、新しい情報を見つけました。 “コパイ”、“KOPI”とは、 オーストラリアの原住民、アボリジニたちが、「古来より儀式に使う石膏の粉末」...
  • もうひとつのオパール。。。
    もうひとつのオパール。。。 
    ここのところオーストラリアで話題になっているオパールをご紹介します。 と言っても、宝石のオパールではなく“ガソリン”。 British Petroleum (B...
  • オパール採掘と先住民問題 。。。
    オパール採掘と先住民問題 。。。 
    先日のエントリー、オパール鉱区とエロマンガ海の関係を見ていただいた多くの方からこんなコメント、ご意見をいただきました。。。 「エロマンガ海の沿岸で、まだ採掘さ...
  • 因縁の対決 。。。
    因縁の対決 。。。 
    因縁の場所で、因縁の対決。。。 ニッポン、がんばれ! 今日はオーストラリア・デイ。 オーストラリアの建国記念日。 そこに飛び込んできた、サッカーアジアカップの結...
  • いったい誰のものなのか?
    いったい誰のものなのか? 
    ※画像をクリックするとオリジナル画像のページへ移動します。オーストラリアは200年ほどの歴史しかない若い国である。。。そんな風に今でも思っている方、いらっしゃい...

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください