色彩豊かなオパールを毎日眺め、ひたすらに美しい色合いを捜し求める生活を20年以上も続けていると、“色”そのものにも興味が湧いてきます。
知ってるようで知らなかった色の不思議。
そんな不思議を、今日はあらためて見て行きたいと思います。
不思議その1
「色は反射である!」
私たちが色を感じるのは、光があるからこそです。
ある物体にあたった光が、その後、どのように反射し私たちの眼に飛び込んでくるかによって見える色が違ってきます。
その物体の構成や表面の形などによって、当たった光は吸収されてしまう光(波長)と、逆に反射される光(波長)にわかれ、その反射してきた光の一部、つまりその波長の色を、私たちは見て、そして感じることになります。
不思議その2
「見る側によって見える色は違う!」
私たち人間と、犬や猫、そして昆虫など、その眼の構造によって色の見え方が違うというのはご存知だと思います。
ですが同じ人間でも、色の見え方に個人差があるのって知ってました?
人種や生活環境などにより、どうやら受け止める色合いは違うのだそうです。
人間が色を知覚する仕組みは、眼の網膜にある錐体細胞という器官です。
人間にはこの錐体細胞が3種類あり、それぞれ赤、緑、そして青に反応する役割を持っています。
赤色系の色が眼に飛び込んでくれば赤錐体が活躍し、青なら青錐体が活躍する
そんな具合にして、ヒトは色を感じ、その情報を元に様々な色合いを見ることが可能となります。
この錐体細胞、人間は3種類ですが、他の哺乳類はほとんどが2種類しか持っていない為、犬や猫などは赤い色合いを認識するのが難しいと言われています。
また、それだけでなく、前述したように、同じ人間でもこの錐体細胞の構成には個人差があり、赤錐体を青錐体よりもちょっと多く持っているヒト、あるいは緑錐体が他よりも敏感なヒト、などなど、実際ヒトそれぞれが見ている色は微妙に違っているのだとか。
つまり?
自分がコウ見えているからといって、隣にいる人は同じようには見ていないんだそうです。
色弱などの場合を除けば、それほど極端な違いがないから、我々日常生活を送っていけるわけですが、人により色の受け止め方が違うのは事実のようです。
不思議その3
「色と人間心理」
カラーセラピーやカラーコーディネーターなどという言葉は今ではもう耳新しいものではありませんね。
人間が色から受ける影響や、色による精神や心理の変化は、科学的にも認められていることであるのはご承知のとおりです。
赤は発揚、興奮
緑はリラックス
などなど、その色によりヒトは様々な反応を示します。
宝石にも様々な色合いがあり、その色によってヒトの受ける影響を(ちょっと過度に)すすめていったのが最近流行のパワーストンなのかもしれませんね。
サイトで“オパール占い”なるものをご紹介しています。
この占いも、私が適当に作ったものではなく、色と人間について長年調査、研究をされてきたある方にご協力いただいて製作したものです。
まぁパワーストーン屋さんのように、その効能を声高に叫ぼうとは思いませんが、それでも多彩な色をもつオパールならではのものじゃないかと密かに思っています
長くなってしまいましたので、このくらいにしようと思いますが、色の持つ不思議、そしてパワーをもう一度勉強しなおしてみるのも楽しいかもしれません。
ヒトにより見ている色が違うというのは、考えてみるととっても興味深いことではないでしょうか?
このブログでも、様々なオパールをご紹介する際には、その色合いを出来るだけ具体的に表現する為、いろいろな言葉を駆使(?)してお伝えしようとがんばっています。
でも、実際、私がどんな言葉を駆使しようと、皆さんそれぞれが受け止める印象は、色の不思議によると違ってくるのかもしれません。
特にオパールのような多色で微妙な色合いが特徴の宝石は、その色合いの受け止め方も様々であるとすると、益々個性的な、そしてごく個人的な好みに左右されるのが当然なのでしょう。
色を見せる方(オパール)もさまざま、それを見る方(人間)もさまざま
その組合せは無限大なのです。
皆さんも、ご自分の錐体細胞と感受性を駆使して、「これッ」というオパールを見つけてください。
今日もまた雨。安定しないゴールドコーストです。