先日もご紹介しましたオパールのハイドロフェン。
動画を撮影してみましたので、まずはご覧ください。
今回も以前と同じエチオピア産オパール。
オパールがだんだん透明になっていくのが、はっきりとわかっていただけると思います。
もともと“ハイドロフェン”という言葉は、ギリシャ語の“hydro(水)”と“phane(現象の理由)”の2語をあわせたもので、意味はその言葉通り「水が原因でこうなるんだよ」くらいの感じでしょうか。
ここ数年、エチオピア産オパールが市場に出るにつれ、その言葉自体も広く知られるようになりました。
もちろん、エチオピアだけではなく、メキシコや他のエリアから採掘されるオパールにもハイドロフェンを示すものがあるんですが、やはりエチオピア産が増えるにつれてよりネットショップや小売店などでもよく目にするようになって来ました。
エチオピア産オパールの全てが特徴としてハイドロフェンを示すわけではないのですが、現在エチオピア産として売られているものの多くに見ることができ、“カメレオンオパール”と商品名を付加されて販売されているのが現状です。
この変わり身がその魅力ですが、以前もお話したとおり、吸水性が大きい為に乾燥等に弱く、ハイドロフェンではないオパールに比べ、その安定性が低いとされています。
上の小さなサイズの動画では見えにくいかもしれませんが、透明になっていくにつれて、オパールの表面に気泡が出てきています。
(是非、コチラからフル画面で、そして画質をHDにして見てください)
これはオパールの内部に水が浸み込んでいく代わりに、中にあった空気が押し出されてくることを現しています。
どんなオパールにも微小な穴が開いていますが、ハイドロフェンオパールはその穴のサイズが通常より大きく、その為に高い吸水性を持っています。
水が入りやすいから、もちろんその逆、水が出ていきやすいのも当然。
まわりの環境に影響されやすい性質が、残念ながらこのオパールの不安定さにつながっているんですね。
そしてこのハイドロフェンを利用して、染色したものが出回り始めています。
紫やブルー、グリーンに赤
地色を染め、“新しく発見されたメキシコ産天然オパール”なんて名目で売られています。
もちろん色を染めているわけですから、天然オパールとは呼べないんですが、悪いヤツらは後を絶ちません。
そんな染色の問題も含めて、次回はこのオパールを染めてみようと思っています。
色はどの程度残るのか?
いったん色が付いてしまったら、もとに戻らないのか?
そんな実験を計画中です。
久しぶりの実験くん!
お楽しみに!!
雲が多めのゴールドコーストです。