何も無い、誰もいない 。。。
Middle Of Nowhere 。。。
昨日に続き、今日はもうひとつのフィールドをご紹介します。
昨日のWintonと並んで、ボルダーオパールの産地として有名なQuilpie(クイルピー)。
Wintonの南に広がる、このQuilpieフィールドにも、様々なエリアが点在しています。
日本人だけが妙な反応をしてしまうEromanga(エロマンガ)をはじめ、多くの鉱区が数百キロの範囲に点在しています。
ちなみにEromangaとは、オーストラリアの原住民アボリジニの言葉で「Hot Windy Plain(暑くて風の強い平原)」という意味(決して“エロ漫画”ではありません)。
その鉱区の中で、今回訪れたのは、Quilpieの町からかろうじて舗装されている道路を北西へ約100キロ、
そして、赤茶色のダートを50キロほど走った場所にある、まさにNowhereな場所です。
いつも夕日に染まっているようなこんな風景の中、
倒れている木をどかしながら、砂埃にまみれつつ2時間弱走った先に採掘現場はあります。
目の前に突然現れる大型重機と掘り出された土砂の山。
昨日の鉱山よりは小規模ですが、やってる事は同じ。
重機で崩し、掘り返し、オパールを含んだボルダーを探し、ひたすら“色”を求めてハンマーを振るうだけ。
Wintonとは地質が若干違い、オパールの出来方も異なっています。
地殻変動によりできた断層に沿って形成されるオパール
まずは、その断層を見つけることが最初の課題です。
写真のボルダーは色合いも薄く、硬度も低いため、あまり良質のオパールは採れません。
より硬度の高い、そして安定し発色の美しいオパールを求めて、ハンマーを振り下ろしていきます。
そして運が良ければ、
ボルダーの隙間に虹が 。。。
ここまでが大変な作業です。
日の出から日没まで、一日暑さと砂埃でヘロヘロになりながら採掘しても、手にする結果はバケツ一杯分程度。。。
その中で写真の様な“Gem Quality”と呼ばれる、宝石と呼べるようなものは、やはり極々わずか。。。
土砂の山を昇り降りした脚はフニャフニャ
ハンマーを振り続けた腕はカチコチ
日差しにやられた首筋はヒリヒリ
そんな一日の作業の疲れを癒してくれるのは、
ユーカリをくべた焚火で作る夕食とビール、
そして、焚火を囲んでのオシャベリ。
いつもはひとりきりで作業をしている彼
町中では口数の少ない彼も、
この晩はとても賑やかでした。。。
我々が去った後、今日も、彼は一人きり採掘を続けているはずです。
不安定な天候のゴールドコーストです。