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オーストラリアは200年ほどの歴史しかない若い国である。。。
そんな風に今でも思っている方、いらっしゃいますか?
現在のいわゆる“オーストラリア”という国体になったのは、ほんの二百数十年前のことです。
でも、“ヨーロッパの白人”以前にも人間が住んでいたことは、当然皆さんもご存じでしょう。
そう “アボリジニ”と呼ばれる、先住民族がオーストラリアへやってきたのは4万年以上前のこと。
10万年以上前にアフリカを旅立ったヒトの先祖は、あるものは北へ、あるものは東へ、そして海を渡りオーストラリアへも足を踏み入れたのが4万年前のことだそうです。
そしてそれから4万年が経過し、ヨーロッパからやってきた冒険者や植民者たちがオーストラリアを“再発見(?)”した時には、オーストラリア全土に約600万人以上のアボリジニが、焼畑農業や狩猟生活を営み独特の文化圏、生活圏を築いていました。
土地を独占所有するという習慣を持たないアボリジニの人達を無視した入植者たちは、自分勝手に所有権を主張し、、、、、
その後の残酷な歴史は、世界中で繰り返されてきたおなじみのこと。
そんな身勝手な入植者都合を見直し、先住民族の権利を復活させようという動きが起こってきたのはここ20年ほど。
なにしろほんの50年前くらいまでは、アボリジニの人々には選挙権はおろか、市民権さえ与えられていなかったのですから。
最初の地図、白黒まだらに塗られていますが、これは“Native Title”と呼ばれる、先住民族アボリジニの人達の土地所有権(利用権と言った方が適切かもしれません)を認めたエリアを表している地図です。
黒い部分がアボリジニの権利を認めた部分、グレイが係争中の地域です。
観光地として有名なエアーズロックのあるウルルもアボリジニの土地として認められているところで、そのエアーズロックは彼らの神聖な場所のため、アボリジニの人々は絶対に登らないそうです。
そして、
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これはゴールドコーストを含む南東クイーンズランドのNative Titleをあらわす(青線で囲まれた部分)ものです。
ゴールドコースト空港のあるクーランガッタから高層ホテルが立ち並ぶサーファーズ・パラダイス、そして北側の広大なエリアが実はアボリジニの人達が元々暮らしていた土地として認められつつあるのです。
そんな土地利用の問題、日本の皆さんにだって無関係ではありません。
“オージービーフ”として皆さんの食卓に登場する牛肉、この牛を生産するオーストラリア内陸の放牧場の多くはアボリジニの Native Titleが認められ、牧畜業者とアボリジニ権利団体との間で多くの問題が起こっています。
そして何よりもオパール。
オパールの採掘される鉱区の多くもアボリジニの土地とされているのです。
「あいつらはガメツイから、利用料を吹っかけてくるんだ!」
知り合いの鉱夫たちの多くが、こんな風にアボリジニの人達を非難します。
アボリジニとのこうした土地を巡るいろいろなことがなければ、もっと広いエリアでオパールの試掘ができるし、採掘にかかるコストも減らすことができるのは事実であり、私としても鉱夫たちのことを批判できないのもまた事実です。
でも感情的には、やはりこの国の二百数十年の歴史を本当の歴史として認められないのも本当。
10万年前にアフリカからヨーロッパへ渡り、アジアの土地へ、そして南太平洋の島々、そしてオーストラリアへ。
日差しの厳しいアフリカやオーストラリアでは、紫外線からDNAを守るためにメラニンが増え、一方太陽光線の優しいヨーロッパの人達には余計なメラニンは必要ない。
それだけの違いが肌の色となり、たまたま低メラニンのヨーロッパ人が少し生活様式が違っていたため、高メラニン人たちを・・・・。
遺伝学的、DNA学的には大きな違いも優劣も存在しない世界中の人間。
肌の色や目の色など、外見の違いは単なる個性のひとつ。
それでも何故ヒトは争うんでしょう?
たまたま目にした先住民族に関する記事に触発され、こんな独り言お話してしまいました。
単一民族だといわれる日本人だって、“白人”や“黒人”やそして世界中の人達と、生物学的には同一と言って良いほど違いはないのです。。。
いったい人種や民族って何なのでしょうか?
こんな寒さ、耐えられないかも。。。
感覚の違いだと思います。
私の感覚だと白人は自分たちを神様だと思っていますね。そうじゃないとオーストラリアンデーで祝おうっていうのがわかりません
ウオンバットさま
昔に比べれば随分変わったなァ、と思いますが、やはり今でもそういう方はいらっしゃいますね。悪気のない「守ってあげよう」的目線、さすがに50を過ぎた今の私はあまり感じることありませんが、20代の頃はいつも癪に障っていた気がします。時間が必要ですね。オーストラリアンデー、同感です。 以前書いたブログです 「見方を変えれば 。。。」