Beware of the crocs / melalouise
痛ましいことです。。。
でも、ご批判を受けることを承知で、ひとこと言わせていただきます。
日本でも、もちろんオーストラリアでも話題になっているこのニュース
女性がビーチで泳いでいたらワニに連れ去られた、、、
考えるだけでも恐ろしいお話です。
青空の下に広がるエメラルドグリーンの海
2人の女性が泳いでいると、突然現れたワニが、、、
Yahooニュースを目にした皆さんは、そんな光景を想像するかもしれません。
ですが、オーストラリアや彼女の出身国ニュージーランドの報道を見ると、違った面が見えてきます。
犠牲となった46歳の女性は、18年前(26年間オーストラリアに住んでいるという報道も)にオーストラリアに移り住んだニュージーランド人。
そして一緒にいたのは、小学校時代からの幼馴染で、現在はケアンズの北、Trinity Beachに暮らしている47歳の女性。
そんな仲良し二人組が、今回の悲劇の舞台となった、ケアンズから100キロ余り北のデインツリー国立公園へホリデーにやって来たのでしょう。
そしてビーチへ、、、
ここで、日本で伝えられていない一番大きなポイントが、
少しでもこのエリアのことを知っている人が耳にすれば、ため息とともに 「なんで、、、」と口ずさんじゃうようなポイントが。
彼女たちが海に入ったのは、夜の10時頃だということ。
オーストラリア北部には、ワニが生息しているエリアはたくさんあります。
クイーンズランド州でもタウンズビルやケアンズまで行けば、ワニが生息しているのはごく自然なことです。
そんなオーストラリア北部の川や河口、そしてビーチには、上の写真のような、遊泳を禁止するワニの警告サインがそこいら中に立っています。
今回の Thornton Beachにも当然こうしたサインは立っていたはずです。
地元の人達も、「ワニが目撃されるのは普通だし、すぐ近所の川ではワニを見るツアーも行われてる」くらいに当たり前であり、
「警告サインもたくさん立ってるから、絶対ふたりも見てるはず」
そう不思議がっています。
「夜の10時過ぎに海に入るなんて、you’re going to get consumed だ」とも。。。
「消費されちゃう、、、、」。。。
20年ほど前、私もケアンズに暮らしていたことがありました。
ダイビングや釣りが好きな私は、いろいろな川や海へも出かけました。
そんな時、昼日中でも、いつもワニに対してだけはビクビクしていた覚えがあります。
警告サインのあるビーチでは、たくさんの人たちが泳いでいても、自分だけはおっかなびっくりでした。
犠牲となった女性は、シドニーに近いブルーマウンテンエリアに住んでいたようなので、ワニの事なんて気にしてなかったのかもしれません。
知らなかったのかもしれません。
地元と言っていいくらいのところに住んでいるお友達が一緒だったから安心していたのかもしれません。
そのお友達が暮らしている Trinity Beachという町は、ケアンズから車で15分くらい北に走ったところ。
20年前は本当に田舎町で、決してきれいとは言えない海と、のんびりと釣りするにはピッタリなビーチが広がる静かなところでした。
それでも、周りにはワニ注意の看板は立っていたと思いますし、あまり海に入っている人はいなかったと記憶しています。
現在は開発が進んで、ケアンズ郊外のリゾート地のようになっている感もありますが、それでもワニ注意はそんな遠い世界の話ではなかったはず。。。
なぜ、夜の海に入ったのか?
酔い覚ましだったのか??
「 A croc has got me ! 」
「ワニに噛まれた!」
それが彼女の最後の言葉だったそうです。
自然を忘れてしまった人間
時に悲劇は起きてしまいます。
こんなケアンズでの昨日の出来事も。。。
自然侮るなかれ!