どこの国にもおかしな考え方をする人はいるものです。
先日のエントリーでお話した“Steve Irwin”の訃報。
10日が経った今でも、彼の突然の死を悼んで、オーストラリア中が喪に服しているような状態です。
ですが、そんな中、各地で彼の不幸の原因となったアカエイが殺されているそうです。
彼の仇をとっているつもりなのでしょうか?
このような愚かな行為はまさに逆恨み。
どこの世界にもこういう行動をとる人はいるのかもしれませんが、直情径行というか自分勝手というか、まったく愚かしい。
エイにはなんの罪もあるはずが無い。
オーストラリアの人たちには非難されるかもしれませんが、たまたま彼、Steveがエイに近づきすぎたのか、間違った方向から近づいてしまったのか、どちらかといえば非は彼にあるのではないでしょうか。
野生には野生のしきたりがあり、それに反するものが現われれば防御するのは当然の帰結です。
私にも苦い思い出があります。
今からもう20年以上前。
当時、スクーバダイビングのインストラクターを生業としていたのですが、プライベートでもダイビングが大好きで、暇を見つけては海に潜っていました。
若かりし頃のこと、いろいろ無茶もしました。
その中でも一番愚かなことのひとつに、サメとの思い出(?)があります。
あるところで潜っていたとき、海底に横たわる2.5mほどのサメを見つけました。
遊泳性の気の荒いものではなく、比較的おとなしいとされる種類だったのでさっそく近づいていき、背中をなでたり、頭を触ったり、鮫肌の感触を楽しんでいたのです。
おとなしくされるがままのサメに、よせば良いものをもっとしつこい行動をとった私が馬鹿でした。
さすがのおとなしい彼女も堪忍袋が切れたのか、いきなり反転し、私のお腹に噛み付いてきたのです。
思いもよらなかったサメの行動に焦ったのはもちろん。
幸いウエットスーツに歯型がついたくらいですんだのですが、しばらくは興奮と、野生というものを考えさせられた出来事でした。
今思うと、本当に馬鹿なことをしたと恥ずかしさでたまりません。
サメにそんなことをされても、決してサメを恨んではいません。
まったくの自業自得。
Steveも同じ気持ちではないでしょうか。
彼もきっとエイが殺されているというニュースを聞いたら悲しむはずですし、そうした行動をとっている人々に憤慨するのではないでしょうか。
人間は時おり、自分たちが自然の中の一部であることを忘れてしまうことがあります。
従わなければならない自然の掟。
立ち入ってはいけない領域。
そうしたものを理解して、野生とは付き合っていかなければならないと思います。
ちょっと自己主張が激しすぎました。お許しください。
まるで梅雨のように、雨の多い最近のゴールドコースト。
曇り空です。