こちらの新聞の片隅に掲載されていた表題のニュース。
自然や環境に対しての“ナイーブ”さと、天皇という存在に対する複雑な気持が混ざり合ったオーストラリア人の心にも、何かしらのものを植えつけたでしょうか?
ご存じない方のため記事の大筋を。
今の天皇がまだ皇太子だった1960年。
食糧にしようと、天皇ご自身がアメリカから持ち込んだのが写真の魚“ブルーギル”。
その後、大いに日本の環境になじんだ彼らは大繁殖、琵琶湖やその他の日本中の河川に生息域を広げ、ワカサギやコイ、フナなどの固有種を駆逐してしまう勢い。
同じく問題になっている“ブラックバス”とともに、害魚としてその駆除に追われているところも多くあるようです。
そんな現状をもたらした自分自身を、天皇が後悔し、そのことを公の場で発言した、という記事。
こうした外来生物の問題は、この記事の魚だけでなく、他の生物でも多々あるでしょうし、もちろん日本だけではなく、こちらオーストラリアも多くの同様の問題を抱え込んでいます。
以前、“ウサギ”についてご紹介しました。
それだけではなく、中東から移入された“ラクダ”。
世界中から持ち込まれるいろいろな植物。
そしてペット。
今では外来生物の持込にたいへん神経質なオーストラリアですが、過去には戻れません。
コアラやカンガルー、ウオンバット、そしてカモノハシなどなど、独特の生態系をもつオーストラリア。
長い間、自然が維持してきた微妙なバランスの上に成り立つこの生態系。
壊すのは簡単ですが、戻すのは容易ではないことは簡単に想像できます。
でもいちばん大きな問題をもたらしているのは、、、、
人間そのもの。
私たち人間が、生態系にとり一番の害人なのかも。
天皇だけでなく、オーストラリア人も日本人も、そして他のどの国の人も、後悔だらけ。
だからといって活動を止めることの出来ない人間。
せめてこのあたりで自然と上手く妥協していく、うまくかかわっていく方法を見つける必用がありそうです。
(うゎ~、ちょっと評論家みたいなこと偉そうに書いてしまいました。
ご容赦を。。。)
心地よい今日のゴールドコーストです。