母岩オパール、アイアンオパール、そしてピクチャーオパール(絵画オパール)などとも呼ばれ、たいへん個性的な表情と強烈な色合いを楽しませてくれるボルダーオパール。その発見、採掘の歴史と現在の鉱山の様子をご紹介します。
初めてボルダーオパールが記録されたのは1869年、Blackallと呼ばれる町でのことでした。しかし当初は宝石としての価値に気づかれず、原石のまま置物として珍重されました。2年後の1871年、最初の本格的な採掘が始まり徐々に採掘量が増えるとともに、1890年代に入ってイギリスやヨーロッパの国々に紹介されるようになると、類まれなる美しさを持った宝石としての認識が広まっていきました。1900年代になり、その魅力は益々人々を魅了するようになり、オーストラリアを代表する宝石としてその地位を確立していきました。1900年代後半、ライトニングリッジ産ブラックオパールの代替品的なとらわれ方をされた時期もありましたが、ここ10年程はあらためてその魅力が再認識されるようになってきました。
オーストラリア、クイーンズランド州の中西部にボルダーオパールが採掘されるエリアは点在しています。その中でもウイントン(Winton)を基点としたフィールドと、クィルピー(Quilpie)を基点としたフィールドが現在の主要採掘エリアです。
各フィールドについては、次のページでご紹介しましょう。