オパールは、二酸化珪素(にさんかけいそ、SiO2)と、水(H2O)が混ざり合って固まった非結晶質の鉱物です。
こんな事をいきなり書くと、さっそくジンマシンの出ちゃう方もいらっしゃるかもしれませんね。あえてオパールの定義をするのであれば、上に書いたような難しい言い回しになってしまうんですが、つまりは次のようなことです。
皆さん、おせんべいの袋の中に、乾燥剤として入っているシリカ(あるいはシリカゲル)はご存知ですよね。「う~ん???」と首をかしげてる人のためにもうひとつ例をあげましょう。押入れやたんすの隅に入れておくと、湿気を取ってカビが生えるのを防いでくれるスグレモノ知ってますか? そう、水とり◯◯さん(ちょっと古いかも)なんて商品名でスーパーに売ってるやつです。その中に入っている青白い小さな粒、見たことありますよね。そう、あれがオパールです。「なんだ、オパールって安っぽいものなんだな」、なんて急いで結論出さないでくださいね、極端に言ってしまえばです。皆さんご存知のダイヤモンド。あれだって極端に言っちゃえば石炭、もっと言っちゃえば鉛筆の芯、なんですから。
オパールは、水とり◯◯さんや、お菓子の袋に入っている、シリカと同じものからできているのです。同じとは言っても、自然環境の中で数百万年かけてじっくり作り上げられたオパールと、人間の手によって瞬時に作り出される工業物としてのシリカとではまったく比べものにならないくらい価値が違ってきます。また、シリカにはオパールが持っているような色や美しさはもちろんありません。どうですか、少しはオパールに対する認識が変わってきましたか? それでは次に、オパールの持つ魅力、オパールを宝石として、いっぷう変わった存在にしているその特徴を見てみましょう。