ブラックオパールの価値は、様々なポイントの総合判断で決まります。その基準となるポイントを、それぞれご紹介していきます。
※ 地色(Body Tone)と明るさ(Brilliance)は、Opal Association(オーストラリア産オパールの業界団体)の基準をもとにしています。
地色とは、遊色の色や色調ではなく、そのオパール全体のベース、背景となる色合いのことです。その地色の濃さ、黒さを、上のボディトーンチャートを基準としN1からN9までの表記で表します。N1がもっとも黒く(濃く)、N9が白(薄い)になります。
N1からN6までをブラックオパール(N5とN6をセミブラックオパールと呼ぶ場合もあります)、N7からN9はライトオパールやホワイトオパールと呼びます
地色のより濃い、よりN1に近い方が遊色も映えて美しく、また希少性も高いため、より価値、価格も高くなります。
明るさ・光沢は、そのオパールが見せてくれる色合い、遊色の明るさ、澄明さ、美しさの指標です。上のチャートのように、最も明るく、色調が引き立っているものをB1、くすんでいるものをB7とし、その間の段階で表現します。
※ ebay等で、単純に1~5の5段階でBrightness 明るさとして表現しているところもあり、この場合、一番明るいものを5として表現していますので、混同しないよう注意が必要です。
遊色として評価されるポイントは、"色の種類" と "変化の大きさ"、そして "方向" です。
色の種類では、波長の長いものの希少性が高く、短いものがより多く見ることができます。つまり "赤" が最も評価され、続いて "オレンジ"、"黄"、"緑"、"青"そして"紫" となります(どうして赤が珍しいのかはこちら)。
変化の大きさは、細かい遊色効果より大きな動きのある遊色効果のほうが高い評価となります。
遊色の方向とは、広い範囲で遊色が見える方が、ある特定の角度のみで見える場合より高評価となります。
より珍しい遊色パターンほど評価が高くなります。ハーレクイン(Harlequin)が最も価値のあるパターンとされています。 (遊色効果のパターンはこちら)
研磨の際に歩留まりの悪い(無駄の多い)オーバルが最も評価が高くなります。ですが1990年後半以降、採掘量の激減の影響で、シェイプよりも大きさ、サイズを優先するように変わってきました
最も左がハイカボション(Height Cabochon)で評価が高く、一番右がフラット(Flat)で低評価となります。
他の宝石同様、重さ(カラット、ct)でも評価されますが、裏面に母岩がついていること、そしてシェイプが一定でないことから、宝石面のサイズ・大きさも重要視されます。他の代表的な宝石よりも密度が軽いため、同じ重さの場合、オパールのほうが大きなサイズになります。
内部の割れや表面の傷、砂やポッチなどの内包物、そして色が抜けているような部分(ウインドウ)があることで評価は下がります。ですがポッチラインのような内包物が独特の表情、個性をそのオパールにもたらしている場合、プラスの要素となることもあります。
ブラックオパールはもちろん、オパールは他の宝石と違い、同じものがふたつとない個性的な宝石です。また、ひとつのオパールの中にも異なったふたつ以上の特徴を見せてくれるものもあり、ダイヤモンドのようなその評価方法を一律に確立することは簡単ではありません。これらの評価方法を参考とし、お好みにあうものを是非見つけてください